イチジクの挿し木

冬場のイチジクの挿し木

イチジクの挿し木は本来春先におこなうものです。

先日農業研修先のイチジク農園で頂いてきたドーフィンの穂木とネット通販でみつけた少し珍しいタイプのイチジクの穂木が手に入り、そのまま春先まで湿度を保ちつつ冷温で保存しておくつもりだったのですがある理由で春先まで待たずに挿し木を行いました。

そのある理由とは、Youtubeでみつけたイチジクの挿し木を小さなビニール袋で行う動画です。

ビニール袋に摘めた土で挿し木し、プラスチックケースの中で湿度を保ちながら根をはらせるやり方は私の中で画期的に感じすぐに試して見たくなりました。

そのやり方を見ている限りある程度の温度環境が保てれば冬の時期でもやれそうと思い実行してみることにしました。

それでは記録のためにやった事を紹介します。

冬場のイチジク挿し木手順

準備するもの
  • 穂木
  • 挿し木用の土(肥料の含まれていないものが望ましい)
  • 小さなビニール袋
  • 輪ゴム
  • プラスチックケース
  • ビニール袋に穴を空けるキリのようなもの(穴が空けば何でも良い)
  • カッター
  • 癒合剤(トップジンMペーストがおすすめ 無ければ木工ボンドでもOK)
袋の穴開

ビニール袋の底に2枚重なった状態で10カ所程(計20カ所程)の穴を空ける

土の準備
挿し木用の土(さし芽・種まきの土)を容器に入れ十分に水分を吸収させる。
土はできる限り肥料の含まれてない土を選んでください。
根の特性で肥料のない土であれば肥料を探そうと根が伸びやすくなります。
ビニール袋に土をつめる
挿し木を指し他状態で袋の上部をゴムバンドでとめれるように上部に隙間を残して袋の7分目ぐらいまで水分を含ませた土をビニール袋につめます。
穂木の切断
私の場合、一文字仕立てを前提としますので節を3節ごと残して切断します。
根側の一番下の節の直下をまずは斜めに切断します。
この面は土に植える面になります。
根は節の付近から発根しますので節の直下で切断する。
斜めにカットするのは切断面の面積を増やすため。
斜めにカットしたカ所の節から枝を出す2節を残して計3節目の上、1センチほどの辺りで垂直に切断する。
切断面はゆくゆくはしぼんできますので1センチ程度が最終的に見栄えの良い切断面になります。
切断作業を繰り返し、全ての枝を3節ずつ残した状態にカットします。
※切断した枝の種類が後で分かるように私は白のペイントマーカーで全ての枝に品種を書くようにしています。
植える側の処理
斜めにカット下側の一番下の根が出る付近の節にある芽の元になる部分をカッターでカットします。
ここは土に植える部分になりますから芽が伸びても意味が無いのであらかじめ芽の元をカッターでカットして取り除きます。
また同様に一番下の節の部分の皮をカッターで薄く剥ぎます。
皮のすぐ下に薄い緑色の膜の部分がありますが、この部分が枝の上部に水を送る通路の役割を行っています。
この部分を剥いでしまう事で万能細胞が復元しようとするのですが、その際に暗く水分を含んだ部分であると土の中であると言うことを認識し、復元ではなく根を出して根を伸ばそうとします。
斜めの切断面に発根促進剤を付ける。
発根促進剤を付ける方が発根の確立が上がりますので必ず付けないといけない訳ではありませんが私の場合そんなに高価なものでも無いので付ける事にしています。
ビニールの中の土に指す
袋の上部を輪ゴムでとめる
上側の切断面に癒合剤を付ける。
上側の切断面からの乾燥や病気を防ぐために癒合剤を付けます。
プラスチックケースの中に並べる。
保湿のためプラスチックケースの底にはうっすら程度に水を入れます。
入れすぎるとカビの原因になりますので毎日一旦は乾いてしまうぐらいの程度で十分です。
その後は毎日霧吹きで袋から出てる枝の部分とプラスチックケース内の湿度があがる程度に霧吹きで水分を補給します。
プラスチックケースの蓋は完全には閉めずに空気が回るように少し開けておきます。
少し暖かい部屋で保管する。
私は電源を切らずに付けっぱなしにしているPCがある書斎がPCの熱でそこそこ暖かい温度が保てているので書斎に保管しています。

挿し木の記録

1月17日 ネット通販で購入した挿し木をセット

1月24日 貰って来たドーフィンの枝で挿し木をセット

1月29日 ネット通販で購入した挿し木から発芽を確認

セットしてから12日で可愛い芽が発芽しました!