【2026年追記】
この視察は、株式会社サンスイ代表取締役時代、既に 4 名のインド人 IT スタッフを雇用していた関係で、スタッフを派遣頂いていたインド・プネの softbridge 社との提携拡大を検討した業務視察です。2006 年当時、日本企業向けのインド IT オフショア活用は 4%(2005 年輸出額比)と極めて低く、本件はオフショア黎明期の先駆的な取り組みでした。元々 4 日分の滞在記として 4 記事に分けて公開していた内容を、視察の全体像が伝わる形で 1 記事に統合しました。
11月26日 デリー到着
現在サンスイでは 4 名のインド人のスタッフに勤務して頂いています。今回はそのインド人スタッフを送って頂いたインドの会社を、今後の提携を含めた視察に行くことになりました。
急な出張計画で出発前々日に航空券を確保したのは良いものの、「ところで VISA はお持ちですよね」と聞かれ、え、今時 VISA が必要な国なんてあるの?と言った感じで VISA が必要であることを知り、航空券をお願いした CHINTAI トラベルさんに代理で VISA 申請をして頂き、何とか出発前夜に VISA を確保することができました。
目的地のプネにそのまま行けるルートが無く、デリーに 23:50 到着、デリーに 1 泊して翌朝 8:00 の飛行機でプネに向かうスケジュールです。
デリーの空港からホテル(UPPAL’S ORCHID HOTEL)までは 4 キロほどでしたが、タクシーが見つからず力車(3 輪バイク)で移動するなど、想像していた以上の国際都市の実情に触れる一夜となりました。
11月27日 プネ到着
昨夜のホテルからはきちんと車で空港まで送ってもらえ、国内線で 2 時間でプネに着きました。
プネの空港には softbridge の社員の方が迎えに来て頂いていたのでトラブルも無くホテルまで連れてきて頂きチェックイン。ホテルは MERIDIEN に止まりました。
この日は日曜日ということもあり、ランチにインド料理 Bombay Brasserie(おいしいカレーでした)をごちそうになり、プネの町を案内して頂きました。
町の印象は、基本的にタイやベトナムと同じような雰囲気で、道路の舗装が悪く粉塵が舞っているというのは似た感じでした。市内道路の混み方と運転マナーの荒さはアジアでもかなり際立っており、スクーターに 4 人乗りは当たり前、ちょっと隙間さえあれば前輪を突っ込んで来るため、車間距離という言葉はこの国にはまだ根付いていないのかもしれません。
夕食にはイタリア料理に連れて行って頂きましたが、こちらもとても美味しかったです。
プネはワイン作りも盛んで有名だそうで、「**西のシリコンバレー**」を名乗っているそうです。IT が栄える町にはアメリカのサンノゼの近くのカリフォルニアワインのワイナリーがありますが、近くにワイナリーがある点が共通点かもしれません。
インドの方は基本的にはあまりお酒を飲まない方が多いのですが、日曜日はまだ飲まれる方もいくらかいらっしゃるようです。

11月28日 softbridge 社訪問・インド IT 事情の観察
午前、午後と softbridge の会社の見学とミーティングを行わせて頂きました。
オフィスはプネの中心エリアに二つあって、オフショア開発を行う開発チームのいるオフィスと、研修を行うための研修施設になっているオフィスがすぐ近くにありました。
インド IT 事情の観察
インドのソフト開発における国外輸出の内訳は、2005 年時点でアメリカが 61%、ヨーロッパが 27% を占める一方、日本向けは 4% しかありません。それが 2006 年にはソフト開発の輸出額は増えているのに、日本向けは 3.5% に減ってきているそうです。
当然日本向けと言う意味では増えてはいるのでしょうが、他の国への輸出の増え方に対し、日本が追いついてきていないのが現状です。
インドの IT が進んだ背景には、国をあげての教育施設の充実等が功を奏したのと、インドでは結婚相手で人気が高いのが医者・弁護士・IT 技術者と言うぐらい稼ぎの良い職業であるため、IT に興味を持ち勉強する人たちが多いということが挙げられます。
アメリカ国内でも実際にソフト開発に携わっているスタッフの比率はインド人と中国人の比率が非常に高く、今後もこの傾向はしばらく続いて行くものと思われます。
日本でも優秀な IT 技術者の確保という意味で、インド人の技術者も魅力的であることは間違いないのですが、言葉の壁が立ちはだかり、そこに踏み込めない企業が大半であることは間違いありません。
しかし富士通等大手ベンダーでは最近は一層外国人スタッフの採用に力を入れているようですし、我々のような小規模な開発会社もこの流れに取り残されないように開発のグローバル化を進めなければならないと改めて感じました。
何人かの現在日本に行く前の研修を受けているインド人の方と話させて頂きましたが、皆さん日本で働くことに憧れ、一生懸命研修に取り組み日本語も勉強されているようでした。プネ大学ではここ数年日本語の授業が人気で、日本で生活することへ憧れている人も多いようです。
食事
お昼は伝統的なインド料理の店に連れて行って頂きました。スチールの食器に色々な種類のカレーとナンを店の人が注ぎに来てくれるシステムになっていて、味は辛いか、甘いか、酸っぱいかのはっきりした味付けが多かったです。
夕食は中華の店(MAINLAND CHINA)に連れて行って頂き、味は四川ぽくってかなり辛かったけど美味しかったです。




11月29日 オフショア宿泊施設・IT パーク見学、帰国
午前中は昨日のミーティングのサマリーを行い、午後は日本からインドにオフショア開発や研修で来たスタッフが宿泊する施設の見学と、最近急増しているプネ郊外にできている IT パークの見学に行きました。
宿泊施設は一般人の方も住まれているアパートで入り口には警備員もいて問題なさそうでした。部屋はリビングキッチンが共用で寝室が 3 部屋あり、寝室には個別に鍵がついており、近くにはスーパー(基本的にはベジタリアン用の材料)もあるようでした。
昼食は南インド料理をごちそうになりました。クレープの皮を堅焼きした様な物のでかさにはちょっとびっくりしましたが、カレーの味自体の違いは私にはよくわかりませんでした。
プネ IT パーク視察
IT パークに行く道は舗装が悪くかなり揺れましたが、IT パーク近辺に近づくとかなり舗装工事を進めていたので、今後は IT パークへのアクセス路だけは異様に整備された道路になるかもしれません。
IT パーク内は確かにアメリカのシリコンバレーを思わせる雰囲気の建物が建ち並び、現在もまだまだ建築中の建物が増えていました。インド人はこの IT パークで働くことが憧れの的だそうです。
無事インド視察を終え日本へ戻ります。




